Webtoonスタジオ「Studio73」はどうやって生まれたのか?

はじめまして、
ウェイブ編集部 WebtoonチームのKです。

今回は数年前から話題になっている、「Webtoon(タテ読み漫画)」についてお話しさせていただきます。


「Studio73」の成り立ち

「studio73」はウェイブ編集部が2022年に設立したWebtoonスタジオです。

当時、世界にてWebtoonが隆盛し注目されていると知り調査したところ、Webtoonの市場はまさに電子コミック黎明期と似た流れで成長していると感じました。

ウェイブは、ガラケー時代まで遡る電子コミック黎明期を生き抜き、ボーンデジタルの出版社として成長してきた会社です。

ですので、社内に蓄積された知見をそのまま活かせるのではないかと考えました。

そして何より、「この波に乗り遅れてはいけない! 世界を席巻するこのコミック市場に、クリエイターの皆様と一緒に、今一度、新たな形で挑戦しなければ…!」という気持ちのもと、当スタジオが生まれました。

もちろん、この世界の動きを商機と見た企業は多く、現在までに国内Webtoonスタジオが70以上設立されるという戦国時代の様相を呈しています。(スタジオを設立せずに作品を出している版元はもっと多いようです)

この活況な市場で戦っていけるよう、社内の制作体制も試行錯誤の日々を送っています。

ウェイブのWebtoon制作

ウェイブのWebtoon制作は分業制を採用していまして、1作品で複数人のクリエイターさんとお仕事をさせていただいております。

私は事業運営と編集業のどちらにも携わっていますが、編集部内でも運営と編集は分かれていて、基本的には分業体制となっています。

ただ、ウェイブ編集部では、ページ漫画の制作はチーム内で完結することが多いのですが、Webtoonの編集についてはチームを跨いで制作しており、ほとんどの編集部員が携わっています。

この点は少し特別かもしれません。

そして、社内全体でも、会社の注力事業として多くの部署が関わっているので、全社的に「総力戦」で作品制作を行っております。

これまでの作品

スタジオ設立から2年余りが経ち、現在16作品を配信しています。

中でも、studio73の初配信作のロマンスファンタジー『悪役令嬢の発情期』がヒットし、とてもありがたいことに100話を超えた現在でも世界中のたくさんの方々に応援していただいています。

今後の展望

冒頭で「Webtoonの市場はまさに電子コミック黎明期と似た流れで成長している」とお話ししましたが、その動きは当時とは比べ物にならないくらい速いです。

そんな目まぐるしい市場で、今後は以下を目標に尽力してまいります。

①『悪役令嬢の発情期』を超えるヒット作の創出

studio73最大のヒット作は『悪役令嬢の発情期』となっておりますが、今後はそれを超える作品をどんどん制作し、世に出していきたいと思っております。

現在、仕込み中の作品が20作品以上ありますので、トライアル&エラーを繰り返しながら、さらに強い作品を作っていきたいです。

②ジャンル拡大

当初は、大きな市場であるロマンスファンタジー(フラオト)と、弊社が得意とするお色気青年(リビッシュ)の2ジャンルで始まりましたが、
最近、現代を舞台にした女性向けジャンル(マサロメリア)も加わりました。

現在は、少年ラブコメや一般青年、少年ファンタジーなどの制作も進めており、多岐にわたるジャンルに着手しております。

まだまだ過渡期だからこそ、幅広く様々な新しいジャンルに挑戦していけることは大きな魅力です。

フラオト作品
『正ヒロインは愛する陛下に嫌われたい』
リビッシュ作品
『脚フェチなのに人魚姫に迫られてます』
マサロメリア作品
『全部、先にシたい。』

③メディア化進行

Webtoonはメディアミックスが盛んで、特にドラマ化された作品は数多く存在します。

メディア化前提で制作される作品もありますので、そういった出口を見据えながらの制作もより強化していく予定です。

最後に

Webtoonが日本で大きく注目され始めてから数年、国内でも有力な作品が制作されてきていますが、依然として海外の作品が強い市場です。

日本発のWebtoon作品を世界へ向けて送り出すチャンスはまだまだあります。

世界に向けて、一緒に頑張っていける仲間となっていただけたら嬉しいです!

K

2018年ウェイブ入社。
金融系SEから漫画編集に転身。紆余曲折ありウェイブへ。

連載中の主な担当作は、
フラオト『悪役令嬢の発情期』
CocoCheek『だってワタシ、120点だもの。(著:本尾みゆき先生)』など。
好きな漫画は『寄生獣』。
よく、映画『ファイト・クラブ』を観て人生を鼓舞しています。

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